ばっかじゃないの!

じゃみらー

議論

今日,僕は何にも見えてないんだなと実感した.
自分の研究にある程度の結果が出て,本格的にその考察をしようってことでボスと助教の人とで議論した.
ぶっちゃけ,ボスと助教の人が議論してた.
僕は横で「ははあ」とか「むむう」とか言ってただけみたいなもんだった.


一般論として,見えてない人間には,自分は何が見えていないのか分からないもので.
見えてる人間に「君,これ見えてないんじゃない?」って言われないと分からない.
もしくは見えてる人間の言葉から,自分はこれが見えてないんだなって分かるとか.


なんで今更そんなことを実感したかって言うと,色々と要因があるんじゃないかと.


まず自分が研究してきた内容なだけに,自分のやったことはそれなりに分かってるっていう心持ちがあったということ.
要するに「自分のやったこと」というごくごく狭い範囲に限れば,助教の人ともボスとも議論ができるはずだという心づもりをもっていた,というか自信があったということ.
セミナーやらで人の研究の議論はもちろん聞いてきたけど,そもそも知識の土台が違っていたせいか,そんな自信もなかったせいか,大したリアリティがなかった.
「ふーん,そういう考え方するのか」程度で,あんまり気付きに至らないって感じかな.
当たり前な話だけど,人間は何でも見えてるわけじゃないし,見えてないのかどうかさえ気にしてなかったってことか.


それから,今までは議論というよりも示唆ばかりだったということ.
助教対自分,ボス対自分みたいな.
計算に詰まったときとか「こんなん出てきて変だと思うんですけど,どう思います?」とかそういう類いだったということ.


僕の研究に対する,研究ってものを長年やってきた人同士の議論を聞いて僕が唸った.ううむ!
ボスの発する言葉がやたらと新鮮だった.
そこにある物理を探るために何が必要か,何を見ようとしてるのか,とかが全然自分とは違うって分かった.
というか自分が何にも指針なく「単に見ようとしていた」ってだけの話だったってことか.


結論:物理おもしれぇ.