青春とか
ひっそりと思ってることがあった。
JPOP ってのは時代を作る。
別に「時代」って言葉に大した意味が篭もってるわけでもない。
単純にその時代を代表するような──もっと細かく言って、その年や季節を代表するような。
つまりは「この歌を聞くとあの時を思い出す」みたいなやつ。
それがきっとJPOP。
言うなれば、楽しい瞬間だけを切り取って集めたクリップボードみたいな。
次から次へと新しい切り抜きが貼られていくから全然落ち着かない。
一つひとつはすごく印象的で楽しいのに、すぐに忘れ去られていく感じ。
日本の音楽業界っていうすごく漠然とした総体の織り成す群像劇がJPOPなんだろうな。
アイドルはその化身だとか。
ひとつの音楽ユニットとか曲単体では一つの時代は作れない。
クリップボードはスクラップで埋め尽くされていないと寂しすぎるし、整然としていても気持ち悪い。
ごちゃごちゃとしていることが逆にそれらしい。
こんなことは他のジャンルについても言えること。
でも日本のポップスってそういう面が強い。
そもそも大衆的音楽のことを指して言ってたりするらしいから当たり前なのかな。
別に僕だけが思いついたことでもないのだけれど。
ただリスナーとしての素直な感想。
あの頃の音楽を聴くと、あの頃のことを思い出す。
それはそれでまた意味のある音楽。
JPOPから離れると、時代とか時間の流れとかを意識しなくなっていく気がする。
週間で更新されるランキングとか「まさに今!」って感じだしさ。
ずっとネットに潜ってると、時間の感覚とか流行とかを見失う。
それはそれで良いと言えば良いけれど、悪いところもある。
流行を追うことしか出来ないのはつらいけれど、流行を追うことも出来なくなるのもまたつらい。
「最近のJ-POPは〜」とか言う人も結局ランキングの上位しか見てないと思う。
一度ランキング無視してイロイロ聞いてみたら色んな世界が広がるから試してみて!!
「最近のJ-POPは〜」って、きっともう自分の中にある活きたJPOPの時代が「あの頃」に固定されちゃったんだろうと思う。
もう「まさに今!」を生きてなくて、それは過ぎ去った過去のこと。
クリップボードに新しい切り抜きを貼る作業は辞めちゃったんだろうな。
他にやることなら幾らでもあるから、別に辞めたとしても何も嘆くことはないんだけどね。
そうやって大人になっていくんだろうな。
もしくは、年をとっていく。
あと思ったこと。
ロックな人は、きっと壊れちゃった人。
自分が思うままに生きるだけ。
もう元には戻れない。
パンクな人は、きっと壊れたい人。
自分が思うままには生きられない人。
でも思うがままに生きたい人。
ただ、まだ引き返すことのできるところにいる。
うーん、ぼくは自己完結な男です。