ばっかじゃないの!

じゃみらー

久々の研究

研究というのは、ひとつひとつ謎を解いていくことに似ている。
僕の場合は課題をまず何個か与えられて、その中から一つを選んで、それを研究している。
と言っても、問題はほとんど確定している。
つまり「何をすればいいのか」が明確にある。
ただそれを巧いことすればいいだけの話。


じゃあもう結果が分かってるんじゃないのか?
それは違う。
問題が明確にあり、そのアプローチが確定しているだけの話。
喩えるなら、山登り。
山頂までの大まかなルートが決まっているだけで、その山頂での景色はまだ誰も知らないということ。
どんな景色が見えるかは登ってみないと分からない。
そういう話だと思えばいい。


きっと実際にすべきことをしたら結果が出てくる。
それを吟味することも楽しいかもしれない。
でも、絶対的に時間が限られているのだから実際に手当たり次第にやっちゃえば良いというわけにもいかない。
実際に時間をかけて結果を出してみたところで面白みのない結果が出てくればツマラナイ。
時間の無駄だったとは言わないまでも、正直それは出来る限り避けたいところ。


喩えに沿って言うなら、実際にその山に登ってみるということ。
山に登ってから、そこからの景色がどんなものなのかを見る。
もしかすると見たこともない絶景かもしれない。
でも登ってみたら後ろにさらに高い山があるだけかもしれないし、大したことのない光景が目に写るだけかもしれない。


出来る限り、苦労して山を登るのなら良い景色を見たいものだ。
そのためには果たしてどうしたらいいのか。


それは詰まるところ、良い景色かどうかが登る前からある程度予想できたら良いということになる。


そんなことができるのか。
きっと、僕みたいなひよっ子にはできない。
謂わばまだ山の厳しさを知らない山登り初心者と言ったところ。


まずは初心者でも登れそうな山を登ることから始めるべきだろう。
初心者でも登れるかどうかの判断は、ふつう初心者には出来ないもので、だいたいは先達に手頃な山を見繕って登るルートの指南をしてもらう*1
そこで登っているときの苦しさと登りきったときに見える景色の綺麗さを体験する。
また実際的な面では山登りに必要な知識や道具を手に入れていく過程でもある。
そうして一人前になっていくのだろうと思う。


さて、一人前になったあと、どうやったら良い景色かどうかが登る前からある程度予想できるようになるかをひよっ子ながら考えてみたい。
これは喩えが巧妙であったから、存外に的を射た考察になるやもしらん。
というのも、山頂の見晴らしがいいかどうかは、山を登らなくても山の周辺を見渡してみればある程度分かるはずだから。


つまり周辺知識から結果がある程度予測されるのではないか。
研究と言っても、全く何も知識がないところからスタートするはずはなく、その研究対象にはそれなりのデータがあるはずだ。
それを元に、どのようなアプローチを試みるか。
そのアプローチから導かれる結果が、どのようなものなのかもある程度は予想されるはずだ。
なぜならそのアプローチは別の対象にも適応されているはずで、そのときの結果が多少はあるはずだから。


まさに頭の中に地図を作るということになる。


ちなみに、山を登る云々の喩えでは地図は手元になく、空から見ることもできないと思ってもらいたい。
船旅の途中、運悪く強烈な嵐に巻き込まれて船が沈没。
気付けば浜辺に打ち上げられていた。みたいな展開。
たまたま一緒に浜に打ち上げられてた人がやたらめったらサバイバル経験豊富な人だった。的な感じ。


まぁ現代では地球上に人間がいないところの方が少ないように思うけれど。

*1:まぁ若いものは何でも自分で判断して無謀なことをしてしまうきらいがあるけれど、そこは吉と出るか凶と出るか。