ばっかじゃないの!

じゃみらー

電車が出発するときの「扉が閉まります」について

電車が出発するときの「扉が閉まります」は、僕が長年聞き慣れていたフレーズだ。
だから「扉を閉めます」とアナウンスされた時にはびっくりした。


他の沿線への乗り換えがある駅の場合、次から次へと電車に乗ろうと人が流れこんでくる。
そんな人の流れが途切れるのを待っていては電車はいつまで経っても出発できない。
実際にそのアナウンスがあったときも何度も扉が閉まろうとするたびに人が駆け込んできて、
挟まりそうになり、やむを得ずドアを開けるという繰り返しをしていた。
確かに意図的に「扉を閉め」ないといけないだろうとは思ったが、衝撃的なアナウンスだった。


ここで、ふと「扉が閉まります」という言葉を思い返してみた。
扉は閉まりますが、まだ電車に乗ろうとする人がいたら開けますよという印象がした。
それに対して「扉を閉めます」と言われると、基本的に開けないよと言われている感じ。


そのフレーズをはじめて聞いた後から意識していると、案外に「扉を閉めます」とアナウンスしている電車がある。
別に時間が押しているわけでもないだろうに、そう言われると、車掌の冷たさを感じてしまう。


「扉が閉まります」を聞き慣れた僕が思うことは、「扉を閉めます」というフレーズはやむを得ないときだけにしてほしいということ。
車掌は電車の扉を開閉する権限を全て引き受けるわけだから、車掌さまの思いひとつで扉はどうにでもなる。
そこで車掌さまが「閉める」と言うのだから、誰も抗えない。
という状況になりうる(実際に起こるかは謎だけど)ので。
「時間なんだから仕方ない」という理由に胡座をかいて、出来る限り乗り逃しを減らすという心意気をなくさないで欲しい、という話。