夏の思い出
友人と酒を呑んでたんだ。
二人とも酔っぱらって足下も覚束なくなって、
壁にアタマぶつけたりして散々だった。
友人が帰るってんで見送った。
それから相変わらず呑んでたら、
友人のケータイが落ちてるのにふと気づいた。
仕方ないやつだなと思いながら、
電話をかけて取りに戻るよう言おうとしたんだが、電話に出ない。
急がないだろうからメールでも良いかと思った。
「ケータイ忘れてるぞ」ってメールを送信しておいた。
それからすぐに床が揺れだした。
「地震か」と俺は驚いきながらも、冷静にテーブルの下に入った。
下を見たら友人のケータイがバイブレーションしながら光っていた。
「なんだよ、あいつ、ケータイ忘れてるじゃねぇか。」
ケータイを拾い上げて頭を上げたら、
テーブルに後頭部がぶつかった。
痛かった。
なんだか友人のせいのような気がした。
この話は2008年3月2日のmixi日記に書いたものです。
だから正確には冬の思い出なんですが、そんなことはもうどうでもいいんです。
何か「思い出」に似合うのは「夏」だなって思って。
どっちかって言うと「冬」には「記憶」が似合うように思います。
「秋」は「におい」かな。
そうすると「春」は何だろう。
単なる滑稽談でした。