ばっかじゃないの!

じゃみらー

「対立でなく対話を」――できたら良いなあ

阿久根市の出直し市長選で当選した西平って人が言ったらしい言葉.


選挙で敗北した竹原前市長は議会が閉会しているにも関わらず,職員の賞与を半減したり議員の報酬の日当制導入など,専決処分を乱発していた.
つまり,市議会とは真っ向から対立してきたということ.
確かに行政改革という目的は,市の抱える官民の格差・温度差を考慮すれば,真っ当であったのだと思う.
けれど前市長の独善的で強権的な政治手法は常軌を逸していると言わざるを得ない.
それが出直し市長選で改めてはっきりとしたんだろう.


みたいなことを18日付けのウェブの読売新聞の社説(記事の最後に全文引用してある)が言っている.
確かにそんな風にも見える.
でもぶっちゃけた話,対話じゃどうにも解消できなかったから竹原ってのが暴挙ともとれる行動に出たんだ,
とも見えるはずで.
まぁ地方議会の実情を察するに実際にそうなんだろう.


さて前市長のおかげで市議会の人たちの考えが変わったのか,それとも何も変わらなかったのか.
対話でことが解決する――少なくとも状況が好転するようになるか.
当選した新しい市長さんはとっても難しい立場にいるのは確かだとは思う.
ただ如何せん,対話は時間がかかるものである.


何が言いたいのか支離滅裂な気もするけど,何となく感じ取ってもらえたら良いかなと思う.
前市長の非常識な行動にも理由があることや,でもそれはやっぱり非常識な行動でしかないこと.
それを踏まえた上で,市政が改善されていくことを僕は望む.
ただ相手が悪いだの言って自分の正義を押し付けるだけではいけないということ.
そうかと言って自分の正義を主張しないわけにもいかないこと.
また相手にも,相手なりの正義があること.


当然のことだけれど,当然のことだからこそ.

阿久根市長選 教訓踏まえ行政改革を進めよ

前市長の独善的で強権的な政治手法が、改めて否定された。

 鹿児島県阿久根市の出直し市長選は、解職請求(リコール)が成立・失職した竹原信一前市長が、新人の西平良将氏に敗北した。

 竹原前市長は議会閉会中に、職員賞与半減や議員報酬の日当制導入などの専決処分を乱発し、市議会と強く対立してきた。選挙では「半数以上が年収700万円」などと市職員の厚遇を批判した。

 西平氏は、「対立でなく対話をしていく」と訴えた。自ら障害児の長男を持っていることから、障害児の出生を否定するような前市長のブログに反発し、解職請求運動の中核を担ったという。

 行革という目的が正しくても、前市長の常軌を逸した手法は容認できない。それが市民の常識的な判断だったのだろう。

 一方で、市長選が接戦となったのは、市議会や職員に対する市民の根強い不満が原因だ。

 西平氏は、前市長の集めた票の重さを尊重し、市職員給与の15%削減や市議定数の削減検討などの公約を実現する必要がある。市議会も積極的に協力すべきだ。

 2月20日には市議会解散の是非を問う住民投票が行われる。西平氏の当選で、市長と議会の対立は収束に向かうことが期待される。両者が不毛な政争を続け、産業振興など本来の行政が後回しになるのは、市民のためにならない。

 阿久根市政の混乱は、様々な地方自治の教訓を残した。

 阿久根市が抱える官民格差や行革の問題は、疲弊した地方都市の多くが共有している。阿久根市を他山の石として、地方議員や自治体職員の定数・給与が適正かどうか、再点検せねばなるまい。

 重要なのは議会の役割だ。名古屋市議会の解散の是非を問う住民投票が告示されるなど、地方議会に対する住民の視線は厳しい。行政を監視・抑制する役割を担う議会の活性化が求められている。

 竹原前市長の暴走を許した法律面の不備も明らかになった。

 総務省は通常国会に地方自治法改正案を提出する。副知事や副市町村長の選任を専決処分の対象外とするほか、専決処分を議会が不承認とした場合、首長に是正措置を義務づける内容だ。妥当であり、早期に成立させてもらいたい。

 住民投票で失職した首長が出直し選に出馬できる現行制度にも問題がある。仮に竹原前市長が当選していれば、市政の混乱が長期化する恐れがあった。出直し選への出馬制限を検討してはどうか。

(2011年1月18日01時22分 読売新聞)