ばっかじゃないの!

じゃみらー

のらりくらりTAをするわけにもいかず

TAというのはTeaching Assistantの略で,日本語にすると授業補助とかになる.
だいたい先生にひっついて講義に現れて,教室内をうろついて学生の質問に適時答える程度のものだろう.
というか,大学院生の学力の現状から,一般的に,その程度しか見込めないと思う.


ところで,僕の所属する学科は,と言うと,驚くほど状況が異なる.
量子力学統計力学などの演習の時間は,学生が3つほどのグループに別れて,各グループごとに授業をする.
その1つのグループについては助教やPDが担当し,残りはTAが担当する.
つまり,TAが先生になってしまうのである.


はっきり言って,重大な責任を負うことになる.
(各グループの担当は順に替わって満遍なく担当することが普通ではある)
のらりくらりとTAをするわけにもいかないのである.
“それなりに”準備をして,演習の授業に挑まなければいけない.


その準備が,僕にはすごく勉強になる.
ただ,それでも授業中に質問に答えられないことが少しある.
そういうときは,分からないとか知らないとはっきり言うことにしている.
後からそれについて調べてみて,自分なりの結論を得て,答えるようにしている.
分かったような分からないようなことを言って学生を煙に巻くことなんて容易いが,そんなことをしても
自分のためにならないし,ましてその学生のためにはなりえない.
それは,大学でやる学問は膨大な量の知識の蓄積であり,一つひとつ丁寧に理解して吸収していかないと
結局は使える知識として身に付かないからで,その妨げになるような行為は罪だとさえ言える.


そういう心積もりで授業の準備をしている人はどれくらいいるのかで,大学の教育の質が測れるとラクなんだけどなあ.